たこやき話

じぃじ、ホールを彷徨う

5日目の出勤。
定休日で1日休み、開けての出勤。
もちろんこの日も元気な挨拶と鉄板の焦げ取りから。
休み前に、これでもかと時間をかけてピカピカにしたのを、飾るかのように見えるところに保管していた為、新たに磨く鉄板と比較してしまい、どれだけやってもピカピカになっていないような気がしてくる。
『めちゃ綺麗にしましたよ。だから時間はかかってしまいました。』というさり気ないアピール(さり気なくはないが)のつもりで即出ししなかったが為に、まるで完成品はこうであるべき、と自分へのハードルを上げてしまったようだ。
墓穴っ…。
圧倒的墓穴っ…。
それでもギコギコガリガリやって、なんとか鉄板を仕上げて、
やる事がないのも嫌なので厨房で皿洗いを始める。
すると、社長が、
『そのテーブルの皿下げといて』
とおっしゃったので、緊張しながらホール内へ。
食後のカラの皿を重ねて、ゴミも全部皿の上に乗せて。
箸もヘラも乗せて乗せて…
で、厨房までにヘラを一本落とす。
俺は30年間生きてきて、重力も覚えていないのかっ?
その後、テーブルを拭いて椅子をしまう。
よしよし、なんとか出来た(と、思う)
と言うか、こんなことは出来る。
(ヘラを落としたのは棚に上げておこう)
ただ見られている緊張感がなかなか辛い。
そして、役割分担が当然ある訳だが、集めてきた食後の皿を、洗い場の人に渡すだけでもおこがましく感じる。
『置いといてもらえれば、後でぜんぶやっちゃいます!』そんな気分。
その後ホールと厨房を行き来している間に電話が鳴る。
電話に誰も出んわ…(え?
俺がとったほうがいいですか!?若干慌ててる感をあえて出して聞いて見たら、社長が出てくださった。
俺は一体何をやってる?何をやっているんだ??
解決策はただ一つ。
業務に慣れる以前に、人に慣れる事。
先輩方に慣れれば質問もしやすいし、先輩からしても注意やアドバイスをきっとしやすい。
そうならないとただの腫れ物扱いになってしまうんじゃないかと思うと恐ろしい。
翌日出勤は遂に夜の部も初体験。
3時間修行出勤とはまた違った緊張感が押し寄せてくるが、
なるようになるさ。
そう思って5日目の勤務を終えた。
習得称号
ヘラヘラハラハラ
慌てる感披露