たこやき話

じぃじ、キャベツを切る

3日目の出勤。
前回に引き続き、コンビニで少し時間を潰す。
のんびり車で過ごす時間は好きだが、緊張感がある、且つ、短時間では逆にソワソワしてしまう。
今日は果たして何をするのか?焦げを取って、タコを切って…それくらいしか出来る事がない。なんて惨めなんだ。
誰でも最初は分からない事だらけと言うのは当たり前のことではあるが、それを分かっていてもやはり出来ない事は惨め。
なんなら出来る事、やる事を探す為に積極的に声をかけても、その説明に時間を割いてしまう申し訳なさもある。
俺に出来る事は、一度言われた事を何度も聞かないのは勿論のこと、可能なら、1つ言われたら10理解する。これぐらいの気持ちで挑もう。
おはようございます!
元気な大きな挨拶は俺に出来る事の一つ。
これが、仕事の進歩が付いて来なければただの元気なやつで終わってしまうので、早く進歩せねば。
同じみの焦げ取りから今日も始まり、途中から
『キャベツ切ってみよーか』と言ってもらえて、
やった!新しい事だ!早くもタコ切りからの進歩だ!と意気揚々と厨房へ。
切り方を見て覚える。レクチャーはおおよそ30秒程だっただろうか。
そもそも何切りなのか知らないが、推定みじん切り?食感が残る程度のサイズは残ってるが…何切りなんだコレは。
レクチャー後早々に実戦。ザクザク切るものの、まな板の使い方が下手なのか、切ったものがすぐ行き場を失う。
切り終わったものからボールに移すのだが、レクチャーの先輩はもっとドバッと移す量あったはずなのだが…
俺は切っては映し切っては映し。効率が悪い。
そんな中、”左手は猫の手”が疎かになる。
シュッ
左手人差し指に凄く嫌な感触があった。
切ってしまった。こんなとこでヘマして、しばらく包丁触れなくなったら進歩もクソもない。
隠そう。
幸い流血はじんわりで、こまめに水で流し、キャベツに添える猫の手は宙に浮かして、何があってもキャベツに血を付けない(当たり前だが)スタンス。
適当な頃合いまで切ったところでおつかいを頼まれ、原付にまたがる。
最初の信号でブレーキを握った時に気付いた。
左ブレーキが血まみれやないかい。痛みがなく切れたから浅いかと思ってたが、予想以上に深くまでいってたのか?
握った圧で一時的に目立っただけならいいのだが。
レジでの会計時も、払うお札や受け取る領収書には血が付かないように気をつけ、
再び原付にまたがってお店へ戻る。
戻るや否や、
俺:『絆創膏ありますか?』
自首したw
と、絆創膏を差し出してくれた先輩の指にも絆創膏が貼られていた。
先輩:『今の間に私も切ってしまったんよ〜』
と、笑ってた。怪我人は2人。良かったとは言えない結果かもしれないが、
厨房出入り禁止にならずホッとして3日目を終えた。
ところで、タコの切り方はもうやらないのかな…一回きりのチャンスがいかに大事かわかる。
なお、キャベツもタコも全て、練習というより、そのまま提供されてるので、ぶっつけ本番の最初30秒レクチャーが付くという表現の方が正しい。
一歩間違えれば、お客さんにもお店にも迷惑がかかる。ふぅー。頑張ろう。
習得称号
宙に浮く猫の手
流血バイカー
絆創膏仲間